上条さんは多分特撮ヒーロー
- 作者: 鎌池和馬,灰村キヨタカ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2006/01/10
- メディア: 文庫
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結標淡希の弱さが暴かれる辺りが良い持っていき方だなぁと素直に感心。超能力を使っている限りは、「自分が悪いのではない、自分にこんなことをさせる超能力が悪い」という逃げを使えていたものを、結局白井黒子に追い詰められて『ピストルで攻撃』してしまう、そのすがるところのなくなった哀れさ。それを弱いと言うならば弱いんでしょうが、しかし誰もが信じるところをよりどころとして白井のように強くなれるわけではなく、過去を自分の中で昇華して生きていけるわけでもなく。ある意味仕方のない女だったのではないかな、と思います、結標。余談ですが、上条さんは今まで正当防衛的にずっと戦ってきた&相手はプロばかりだったので、「相手を傷つける」ということにある意味鈍感になっている気がしますね。一方通行さんはその辺りを既に実験で通過して、色々あった上で戦っているので、そういう点は一方通行さんの方が上かもしれません。美味しいところを持っていった一方通行さんが格好良すぎた。戦闘中の台詞はまさに最強の一言。あとラストの台詞、一方通行さんが打ち止めを大事にしすぎワロタw いいぞ、もっとやれ。
上条さんの楽しみ方と言うか、ある意味『とある魔術の禁書目録』って特撮っぽい気がするんですよね。筋は同じで「事件起こる→ヒロインピンチ→上条さん巻き込まれる→そげぶ」みたいな。一見テーマを毎回変えるのをアクセントにしてるだけで、基本は「上条さんが誰かを救う」のが根本にあるわけで、まぁそれはそれで良いんじゃない、という感じで毎回楽しんでいます。アレだ、『斬魔大聖デモンベイン』を楽しめるか楽しめないか、みたいな感じですかね(この説明でどれだけの人が分かると言うのか)。荒唐無稽スーパーロボットADVならぬ、荒唐無稽スーパー魔術&超能力ADVみたいな?