烙印読みオワタ!

相変わらず面白かった! 作者さんは早急に次の巻を投入してください、お願いします。

ということで第二部来たぜよ。
とにかく面白かった。『烙印の紋章』の良いところは、英雄が大局に臨む際に見せる戦略や王族・臣下達が宮中において繰り広げる謀略、といった戦記物に欠かせない歴史大河的な側面と、主人公・オルバの精神的な成長譚としての側面がこの上なく上手く機能して、歴史に名だたる一人の王の濃密な物語を形成しているところです。オルバの内面描写が、王たる人間がどうやって形成されていったのか、という生々しさに溢れているもので、読んでて面白いなぁと思うことしきり(この辺り『皇国の守護者』と共通するものがあるかもしれません)。
剣奴隷→偽王子ときて次は傭兵。そしてここでも一癖も二癖もある男たちをたらし込むオルバの手腕は健在ですw 挿絵に華がなさすぎて噴いたw ラノベのカラー見開きでこんなに親父率の高いの始めて見たわw 濃すぎるw
それはともかく前半は復讐と言う目標を見失ったオルバが抜け殻のようだったせいか今一つ話に動きがないのですが、後半オルバが軍の指揮取り出してからが熱すぎた。謀略・智略、そして軍功……オルバさん半端ないッス! 色んなところに味方フラグ立て過ぎッス!(数えただけでも、ハードロス、ギリアム、ダンカン、ラスビウス、タルコット、スタン、ロージィ……スゲェ、会った男には大抵味方フラグ立ててやがる! 上条さん並みだぜ!) あ、あと毎回「ウホッ!」要員なシークさん、アンタ一体何者なんだよ……(;´∀`)
オルバがどれだけ才能や機会に恵まれたとしても、彼がこれから王になっていくには、そもそも自らが王たらんとする意思が不可欠なわけで(というかそれが唯一オルバに欠けたものなわけで)、そういう意味では「タウランには、王がいない」そう彼が感じ、またハードロスやマリレーヌの王族としての考えに彼なりの見解が出てきた辺り、着々と下地は準備されつつありますね。王は民の為にある、というビリーナも口にした王族としての信念に対して、元は一介の剣奴隷(=一応民)であったオルバだからこそ考え出せる新しい王族としての立ち位置が作中で示されるんだろうなぁ、と今から期待。
最後に、オルバがビリーナのこと思い出しすぎて萌えた。下手にビリーナが出てくるよりもビリーナとラブい気がする。オルバさんどの女にもビリーナを重ねすぎ噴いたw 早くメフィウスに戻ってビリーナと再会しようぜ!