マスラヲ面白かった!

ヤベェ……何だこれ。何であんなに『お・り・が・み』面白くなかった(って言うか合わなかった)んだろう……良かった、切らなくて本当に良かった。大風呂敷と読者の予想を裏切る話の展開、いやまさにこれは熱さ以外の何物でもないでしょう。YES、マスター! 面白かったですコンチクショー!! 個人的に熱かった戦いベスト3は上から順に、ラストの大法螺(ハッタリ)、聖魔グランプリ、みーこVSエリーゼですね。
しかしここまでウィル子との絆を深めながらも、ヒデオのウィル子に対する気持ちが恋愛ではなく信頼(そしてある意味信仰)だったのは面白いところ。ちょっと寂しい気もしますけど、ヒデオとウィル子って確かに『相棒』って言うのが一番しっくりくる気がしますね。

正直最後まで『お・り・が・み』を読んでないので、鈴蘭の立場が良く分からんのですが、その状態で読む方が逆に面白かったかなーって気がしています。結局のところ、マスラヲって誰が絶対善で誰が絶対悪みたいなのがないので、そういう意味でどっちが勝つか全然分からない。しかしまさか鈴蘭にヒデオが負けるとは思わなかった……ホント予想外だった。鈴蘭がヒデオを恐れなくなった辺りからじわじわと不安が広がり、「お前、ほんとは弱いだろ?」って言った瞬間爆発。いやぁここからどうひっくり返すんだ、って思ったらひっくり返らなくてびっくりだよ。エェー、ここまで引っ張って負けちゃうのかよ!?みたいな。
しかしそれだけにこの巻のラスト一文には震えた。熱かった。


YES、マスター!
いやこれは普通にラストバトル泣くだろ……ヒデオ格好良過ぎるだろ。聖魔グランプリの時の殺し文句もすごかったけど、「神になれ」のくだりも「消えて無くなれ」のくだりもすげー泣けた。これはヒデオ大勝利すぎる。みーこVSエリーゼエリーゼの叫びもものっすごい熱かったんですけど(あそこまで元勇者が持ち上げられてるの初めてだったぜw)、レナ・アーチェスと対峙したウィル子・ヒデオが全部持っていった! ウィル子が泣きながらヒデオ食べるところとかホント一緒に涙したわ……ただのヒキコモリってレベルじゃねーぞ
しかし壮大な自殺にならなくて良かったわ……林トモアキはどこまで考えてこの話組み立ててたんだろ。符丁とか核ボタンとかヒデオが死にたがってたこととかすっかり忘れてたぞ……。後書きでほとんどアドリブって書いてたけど、だとしたら神過ぎる。GJだよコノヤロウ。
全5巻なのに密度が濃くて出し惜しみのないストーリーだったと思います。面白かった!