うーむ

ファンダ・メンダ・マウス (このライトノベルがすごい!文庫)

ファンダ・メンダ・マウス (このライトノベルがすごい!文庫)

こいつはアクが強すぎる。個人的にはこういうガチャガチャした縦横無尽に入り乱れるバカ騒ぎ大好きだけど、人には絶対薦められないなぁ…。ものっそい原色そのまんまって感じ。文章、明らかに文法的に間違ってるとこ多々あるんだけど最早それが味になってる域。
何つーか、怪作。原色でビビッドで、5行先の内容すら読めないそんな話。頭の中をそのまま垂れ流して作ったんじゃないか、ってくらいに歪で、もしかしたらストーリーなんて上等なものはないのかもしれない。何つかかなり原始的。文章はなっちゃいなくて、主語述語すら怪しい。最初の1ページだけでホントどうしようかと思った。けど何かぐいぐい読めちゃうんですよね。
何でも受け入れる主人公・マウスの何でも受け入れ方が半端なく、それ故に格好良い。頭のネジがぶっとんだ奴等が、わけの分からない騒ぎを繰り広げている、言ってみればただそれだけの話なんですが…けして上手い話ではない(寧ろ技術的には下手な部類に入ると思います)。けどシーンや台詞の端々が心に残って、何かを持ってかれちゃう、そんな話でした。