『烙印の紋章Ⅶ』読了

相変わらず文句なく面白ぇ…今読んでるラノベで間違いなく一番面白ぇ…。

西方編で一番面白かったと思う。実際は繋ぎの巻であって、戦は戦でも前哨戦であったり、恒例の「この漢、陥落た!」がなかったりなんですが(寧ろ今回出てきたのは単なる下種でしたね! …あ、ボーワンが陥落てたか、今回で)。ストーリーの関係上、主人公・オルバが英雄への道をのし上がっていく描写が多く、どうしても戦略や情勢に偏りがちだった西方編において、人間関係や感情を補完し、ギル=オルバというギミックを最大限に生かした意味合いでとても読み応えがありました。周りの人からのオルバを語ることで、オルバの人間らしさが濃くなったと言うか。オルバさん、相変わらずザラついてはいるけど、少し丸くなったよね。6巻の下地があったとは言え、エスメナに正体を明かした時の落ち着きっぷりはオルバが周りの人を信用するようになった証拠なのでしょうね。あ、あと相変わらずビリーナが居ない方がベタ惚れぷりを発揮してますな…エスメナどころか飛空艇にすらビリーナの面影見てるとか、メフィウスの急襲を知らせたのがビリーナだと知って動揺するとか、どんだけビリーナ好きなんだオルバさんwww
そして表紙がビリーナ単身なのも納得。ギルを亡くしたビリーナがギルありきで情勢を見極めるのではなく、自身で足を踏み出したのは彼女にとって大きい。オルバとの再会時に彼女もまた成長していて、今度こそ本当のパートナーになれれば良い。ギル=オルバを幼いままの彼女なら受け入れられなかっただろうし…その為に必要な"別れ"だったのなら、二人の為の別れだったと言えるでしょう。
最後に、この引きは酷過ぎると思うです/(^o^)\