買うものかと思っていたが

Sugar+Spice2』(チュアブルソフト)、メインヒロインの銀河のビジュアルが誠にストライクでしたので、あっさりと購入候補に。銀髪ツインテール×年上ロリ×意地っ張り×ツリ目×黒ニーソって……しかもぎん太絵ですよあーた。夏は特に買うものなさそうだし、酷くないようなら突撃です。

アイゼンフリューゲル2 (ガガガ文庫)

アイゼンフリューゲル2 (ガガガ文庫)

同じ飛行機乗りの物語でも『とある飛空士への追憶』とかあの辺とは全然違いますね。大人のお伽噺と言いますか。空に魅入られた男が地上なんぞで生きていけるはずがない、とは物語の最初の方で分かってはいたんですが、それでも主人公の身勝手さ、純粋な狂い方には身震いせずにはいられません。「何故飛ぶのか?」それに答えなどない。ただ飛びたいから飛ぶのだ。たったそれだけのことを、しかし体現できる人間などそう多くはない。寧ろあってはならない。最初から狂っていた主人公が選ぶ結末はそれしかなかったのでしょうが、それでも地上に残された人々の想いを考えると胸が締め付けられます。

薔薇色の人生 (ビーボーイノベルズ)

薔薇色の人生 (ビーボーイノベルズ)

最初のモモの転落人生描写に容赦がなく生々しいだけに、たどり着いた幸せに笑みが浮かんでくる。流石は木原音瀬さんです。
頭が悪くて顔が悪くて高校中退でゾクにも入ってて前科三犯のモモの、本当にどうしようもない所もちゃんと書いているだけに、その後のモモの努力、バカ正直で真っ直ぐなロンちゃんへの愛情が愛しく思えます。ロンちゃんはロンちゃんで物静かながらもモモにゾッコンな辺りが可愛らしい。木原作品にしては珍しく、痛さではなく幸せさをもう一度噛み締めたくて読んでしまう、そんな本です。良かった。